用語集
用語集
代謝(Metabolism)
細胞や生体内で起こる化学変化で、これにより重要な生命過程に必要とされるエネルギーおよび基礎物質が生成される。
代謝物 (Metabolite)
細胞内や生体内で物質に起こる化学変化を代謝と言い、この化学変化により生成した化学物質の事。
肝臓内での化学変化により排泄されやすく変化したり無毒化された化学物質の事や肝臓等の作用で変化して薬効を失った薬物の有効成分の事を指す場合がある。
ダイオキシン類 (Dioxins)
ポリ塩化ジベンゾパラジオキシン、ポリ塩化ジベンゾフラン、ダイオキシン様ポリ塩化ビフェニルの総称である。
2,3,7,8-四塩化ジベンゾパラジオキシンは、ダイオキシン類の中では最も毒性が高く、IARC(国際がん研究機関)により「人に対する発がん性がある」と評価されている。また、マウスならびにラットの動物実験では催奇形性(さいきけいせい)が確認されている。
耐容一日摂取量(TDI: Tolerable Daily Intake)
人間が食べ物や水に含有される化学物質を食べ物や水を通して毎日摂取しても、生涯にわたって健康に影響が無いとされる量を、体重を基準にして算出した値をいう。
蓄積性
化学物質の生物濃縮性を指し、人や動物、魚などが化学物質を摂取したとき、体内で分解されにくいため、体外に排出されず、脂肪などにたまっていく性質を言う。例えば、DDTなどの有機塩素系農薬やPCBなどの有機塩素系化合物は蓄積性が高い物質である。ビスフェノールAは、ほとんど蓄積しないで、尿などから排出され約6時間で半減する事がわかっている。
定量限界(定量限界濃度)
ある分析方法によって、目的の物質が存在するとき、精度良く濃度を測定する事が出来る最小の量(濃度)のこと。分析方法や条件などで異なる。
天然(由来)ホルモン
人、動物、植物がつくるホルモンやホルモン作用をもつ化学物質を天然(由来)ホルモンという。大豆やクローバーなどの植物は、女性ホルモン作用をもつ植物エストロゲンのイソフラボン類、クメスタン類などを含有している。
投与(経路)
薬理学や毒性学において、薬物、毒物、その他の化合物を体内に送り込むための方法と経路を指す。投与経路には局所投与(皮膚上投与など)、経腸投与(経口投与など)、非経口投与(経皮投与など)などがある。
毒性(Toxicity)
生物の生命活動にとって有害な影響を与える性質のこと。
通常、毒性の種類は一般毒性(急性毒性、慢性毒性など)と特殊毒性(刺激性、免疫毒性など)に分類される。