ポリカーボネートとビスフェノールA
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ポリカーボネートについて
- ポリカーボネートってなあに?
- ポリカーボネート樹脂(PC)は、熱をかけると柔らかくなるプラスチックの一種です。プラスチックには、家庭用品などに主に使われる汎用プラスチックと電気製品や自動車など工業製品に主に使われるエンジニアリングプラスチック(エンプラ)があります。その中で、ポリカーボネートはエンプラの代表として多くの優れた性質をもっています。
 また、プラスチックには熱可塑性樹脂(熱をかけると柔らかくなる樹脂)と熱硬化性樹脂(熱をかける事で重合反応して硬くなる樹脂)があります。
  
 熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂熱可塑性樹脂 ・・・ 熱でやわらかくなるポリカーボネート , ポリエチレン , ポリプロピレン , ポリスチレン , ナイロン , ポリエステル(ペット) , ポリ塩化ビニルなど
 熱硬化性樹脂 ・・・ 熱をかける事で重合反応して硬くなるメラミン樹脂 , ユリア樹脂 , フェノール樹脂など
- ポリカーボネートはどんな特徴があるの?
- ポリカーボネートは、透明で衝撃に強くこわれにくいプラスチックです。さらに、燃えにくい、低い温度から高い温度まで使える、衛生的であるなど多くの優れた特徴をもっています。 ポリカーボネートの優れた特徴 ポリカーボネートの優れた特徴- 衝撃に強くこわれにくい
- 燃えにくい
- 衛生的で、食品衛生法の基準をクリヤ
- 冷凍庫から電子レンジまで使える
- 光・雨・温度の変化に強い
 
- ポリカーボネートは何からつくられるの?
- ポリカーボネートは、ビスフェノールA(BPA)と塩化カルボニルを原料として、重合反応によって長い鎖状の物質(高分子・ポリマー)にしたものです。
  
  
 重合 : 小さい分子量の物質を化学反応でつなぎ合せて、1万〜数十万の大きい分子量の物質(高分子・ポリマー)にすること。
 多くの樹脂は重合反応で作られたポリマーだから名前に「ポリ」がつけられています。
 分子量 : BPA = 228、塩化カルボニル = 99、PC = 15000〜30000
- ポリカーボネート製品はどのようにつくられるの?
- 重合反応でつくられたポリカーボネートは、米粒大のペレットと呼ばれる円柱形に加工され、いろいろな部品や製品をつくるプラスチック加工メーカーに出荷されます。
  
 加工メーカーでは、射出成形、押出成形といわれるいろいろな加工方法を用いて、様々な部品や製品がつくられます。
   
- ポリカーボネートはどんなものに使われているの?
- ポリカーボネートは、その優れた特徴を生かして、身近な生活用品から工業製品まで驚くほどいろいろな製品に使われ、私たちの生活や産業をささえています。
ポリカーボネートの特徴とポリカーボネートが使われているさまざまな製品との関係には、次のようなものがあります。
 特徴を生かした用途の例  - 透明でわれにくい ・・・ CD・DVD・BD、窓ガラス、カーポート、ゴーグルなど
- 熱に強い、燃えにくい、こわれにくい(衝撃に強い) 
 ・・・ ヘヤードライヤ、ヘルメットなど
- 透明、われにくい、熱に強い、衛生的 ・・・ 食器 、電子レンジ加熱容器など
- 衝撃に強い、寸法精度が良い…携帯電話、コピー機、パソコン、デジカメなど
 
- ポリカーボネートの製品にはどんなものがあるの?
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- ポリカーボネート製品は使い終わったらどうしたらいいの?
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ポリカーボネートでつくられている製品や部品がきずついたり、こわれたりして、すてる場合は、その他のプラスチックと同じように、プラスチックや電気・機械製品について地方自治体(市町村)が定めている「プラスチック製品の捨てかた」や「ゴミの正しい出し方」に従ってください。
  
 循環型社会にむけて、プラスチック製品や部品の3R(Reduce : リデュース(減らす)、Reuse : リユース(再使用)、リサイクル : Recycle(再資源))が進められています。プラスチック製容器や電気製品(TV、冷蔵庫、洗濯機、エアコン)、更にはパソコン、自動車などについても進められています。
