ポリカーボネートとビスフェノールA

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ポリカーボネート樹脂技術研究会事務局

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 ポリカーボネートとビスフェノールAの安全性について

ポリカーボネートとビスフェノールAは同じなの?
PCとBPAは、分子量も性質もまったく異なる物質です。
PCは、BPAが重合反応して、長い鎖状の高分子となったものです。BPAはプラスチックとしての性質はまったくありませんが、重合反応により大きな分子量のPCになることで、プラスチックとしての性質がでてきます。高分子量でプラスチックであるPCには、環境ホルモンとしての性質はありません。
ビスフェノールAの安全基準はどのようにきめられているの?
化学物質の人に対する安全性は、発ガン性、慢性毒性、生殖毒性などの動物実験をもとに影響がない量(無作用量)をきめて、それに安全係数をかけた許容摂取量で判断されます。普段の生活で、許容摂取量をこえて摂取する(取り込む)可能性はほとんどありません。
BPAは、体の中に入っても体の外にすみやかに出ていきます。
豆知識

BPAの無作用量

1日あたり50mg/kg (無作用量=無影響量)

BPAの許容摂取量

1日あたり0.05mg/kg(無作用量の1000分の1)
※ 体重50kgの人では、1日あたり2.5mg

安全係数

動物実験の無作用量を人に当てはめるための係数
ポリカーボネートのための安全規格はあるの?
PCは、食器や食品の容器にも使われています。厚生労働省は、これらは食品に直接ふれる製品として「食品衛生法」で食品や食品添加物と同じように厳しく規制しています。BPAは、この食品衛生法の中で材料中の量 や溶出する量が定められています。

BPAについての規格
  • PC製品や材料中の量 = 500ppm以下
  • 製品から溶出する量 = 2.5ppm以下
    (体重50kgの人が、1日に2.5mgのBPAをとることに相当)
  • ポリカーボネート樹脂技術研究会の自主規格(材料中の量) = 250ppm以下
ポリカーボネート製品からビスフェノールAが検出されても大丈夫なの?
PC製品からのBPAの実際の溶出量は、「食品衛生法」規格の約千分の1という単位 (ppb)で表されるほど微量です。「どの程度までなら安全なのか?」を判断するためには、「基準」が大事です。
厚生労働省は、平成10年11月に、「食品容器などの材料として、現時点で使用禁止の措置を講ずる必要はない」と発表しています。
女性ホルモンに似た物質を含む大豆なども、ある程度の量までは何の影響もでませんが、大量 にとると影響がでることがあります。BPAも同じように考えることができます。
豆知識
食事で取る場合の「基準」は、「一日許容摂取量」といい、物質により異なります。
BPAは、1日に体重1kgあたり0.05mg(体重50kgの人では、2.5mg)です。
ポリカーボネート製品から許容量をこえてビスフェノールAをとることはないの?
そんなことはありません。
東京都の調査結果を利用して、体重50kgの人がポリカーボネート(PC)のコップで100ccの熱いお茶を飲む場合を考えてみましょう。

考え方

95℃の熱湯を30分入れたとき、BPAの溶出は平均7.8ppb
食品衛生法の許容摂取量1日あたり2.5mg(体重50kgの成人)

計算

BPAの溶出量はお茶1cc中に10億分の7.8g
100ccのお茶には、その100倍の10億分の780g( = 0.00078mg)
2.5mgを0.00078mgでわると、約3200になります。

許容摂取量をこえるには、1日に3200杯以上飲むことになります。 また、BPAは次々に体の外にでていきます。
ポリカーボネート製品をさわったりしても大丈夫?
ほ乳びんからの溶出試験(横浜国大)からもわかるように、室温や体温程度では、BPAは検出されていません。ボールペンや携帯電話はもちろんのこと、食器やほ乳びんなどのPC製品をさわったり、なめたりしても心配することはありません。赤ちゃんや幼児が使うかもしれない製品は、お湯で洗うなどして、衛生面から常に清潔にしておくことがなによりです。
豆知識
ほ乳びんからBPA溶出試験の例

横浜国大

熱湯 : 3.1〜5.5ppb / 室温:検出せず

東京都

熱湯 : 平均7.8ppb
ポリカーボネート製品を使うときに注意することは?
PC製品は、丈夫ですが、乱暴に扱ったり、タワシなどで洗ったりするとキズがつくことがあります。食器類は何度も使うものですから、ポリカーボネート製品を使うときに注意することは?柔らかいスポンジで、お湯または食器用の中性洗剤を使って洗って下さい。
アルカリ性の洗剤はPC製品を変色させたりザラつきがでたりすることがありますので、使わないで下さい。また、食器を乾燥機に長い時間入れたままにするのも、PC製品をいためる原因となりますのでさけてください。
ビスフェノールAの「低用量問題」ってなあに?
毒性学では、人や生物への影響は、その化学物質の毒性の程度と取り込む量に関係しています。化学物質ごとに実験に基づいて「許容摂取量」が決められています。
その許容量以下では影響が出なくなる」とされていますが、新しく起こった「低用量問題」とは、「許容摂取量以下の量で、人や生物に影響がある」とする仮説のことです。
日本及び欧米の政府機関のリスク評価や研究機関の科学的実験では、「低用量のBPAは人健康に影響はない、しかし、子供の健康には懸念がある可能性がある」との結果が報告されています。
現在もなお、低用量での影響について、新たな実験法の開発も含めて、国内外の研究所で確認のための実験が続けられています。