ポリカーボネートとビスフェノールA

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ポリカーボネート樹脂技術研究会事務局

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 ビスフェノールA

安全性について

行政の動向

環境省

1998年5月、環境庁(当時)は内分泌かく乱作用を有すると疑われる化学物質(以下、環境ホルモン)の人・環境への影響を調査・検討するため、「-環境ホルモン戦略計画SPEED’98-」(Strategic Program for Environmental Endocrine Disruptors 1998)を策定し公表した。

環境省は、2005年3月、新たな戦略として、「化学物質の内分泌かく乱作用に関する環境省の今後の対応方針について」 ―ExTEND2005―(Enhanced Tack on Environmental Disruption)を公表した。

※研究会注記)Enhanced Tack on Environmental Disruption:内分泌かく乱作用の拡張政策/方針

環境省は、2010年7月に「化学物質の内分泌かく乱作用に関する今後の対応― EXTEND2010 ―」(Extended Tasks on Endocrine Disruption)を取りまとめた。

※研究会注記)Extended Tasks on Endocrine Disruption:内分泌かく乱作用の拡大した課題

厚生労働省

食品衛生法の規格基準においては、ポリカーボネート製器具及び容器包装からのビスフェノールA(以下BPA)の溶出試験規格を 2.5μg/mL以下に定めている。

※研究会注記)1994年(H6)1月31日厚生省告示第18号 にてポリカーボネートの規格が追加

この食品衛生法の規格基準は、1993年に設定されたBPAの最小毒性量と耐容一日摂取量に基づいて設定されている。
    BPAの最小毒性量(LOAEL) 50 mg/kg 体重/日
    BPAの耐容一日摂取量(TDI) 0.05 mg/kg 体重/日

※研究会注記) LOAEL: Lowest Observed Adverse Effect Level
※研究会注記) TDI: Tolerable Daily Intake

厚生労働省は、2008年7月に食品安全委員会に食品健康影響評価を依頼した。
評価目的 −ビスフェノールAがヒトの健康に与える影響について−

食品安全委員会(内閣府)

食品安全委員会は、2008年7月に厚生労働省より、BPAの食品健康影響評価を諮問された。
2010年7月の第13回器具・容器包装専門調査会において、ワーキンググループの中間とりまとめが審議された。

第13回器具・容器包装専門調査会 (1) BPAの食品健康影響について の議事概要
生殖発生毒性等に関するワーキンググループにおいてとりまとめられた、「ビスフェノールA(BPA)に関する健康影響について中間とりまとめ」が報告され、BPAの食品健康影響評価については現時点での知見からは耐容摂取量を設定することは困難であるが、本専門調査会としては、今後低用量に関する新たな知見が得られた時点で再度許容摂取量について検討し、最終的な食品健康影響評価をとりまとめていくこととなった。